継続して続けることが、健康な心身につながり、疲れにくい体や生活習慣病の予防にもなるウォーキングですが、避けた方がよい時間帯があります。
時間帯といっても、何時から何時はNGということではなく、睡眠と食事の生活リズムや体内時計のリズムによって避けた方がよい時間帯があるということです。
生活リズムにお仕事や家庭環境による個人差があります。ご自分の生活リズムに合わせて、継続的な運動を取り入れることが、より安定的な睡眠や食事の摂取にもつながり、疲れにくい体を手に入れることにつながります。
健康になれるはずのウォーキングが逆効果になってしまわないように、避けた方がよい時間帯を把握して効果的なウォーキングの参考にしてください。
睡眠とウォーキングの関係!避けた方がよい時間帯って!?
睡眠は生活リズム・体内時計のリズムの基本になるものです。就寝時間と起床時間が、生活にリズムをつくり、心身の状態を正常なリズムをもたらしています。
そのため、睡眠と運動の関係、「良い睡眠」のためにウォーキングを避けた方がよい時間帯を把握しておくことは大切なことになります。
起床30分以内の時間帯のウォーキングは避ける
起床後すぐの身体の中を流れている血液は、寝ている間にかいた汗で水分が失われており、流れにくいドロドロの状態になっています。睡眠中にかく汗は平均的に約500ml、コップ2杯分程度にもなると言われています。
寝起きすぐの身体は、ほぼ脱水状態に近い状態になっています。そのままウォーキングに出かけるなどの運動をすると、流れにくいドロドロの血液を押しだす心臓や血管に大きな負担になってしまいます。
起床後、朝のウォーキングをする場合には、必ず、起きてすぐに水分を摂るようにしましょう。また、寝起きの身体は固くなってしまっているので、トイレに行く、水分を摂る、軽くストレッチをするなど、体をやわらかくし動かすための準備をするようにしましょう。
水分を摂って30分ほどしますと、血液にまで水分が行きわたりウォーキングに適した血行になっていきます。それまでの起床後30分以内のウォーキングは控えるようにしましょう。
就寝時間の2時間前からの時間帯はウォーキングを控える
就寝直前の時間帯の運動は、睡眠の質を下げてしまうことがわかっています。睡眠の質が下がると、ぐっすり寝られなくなり、かえって疲れが抜けず心身の安定には逆効果になってしまいます。
夜に眠気がくるのは自然と体温が下がっていくことで起こる現象です。ところが、その直前の時間帯、就寝時間の2時間前以降くらいの時間帯にウォーキングなどの運動をすると、体温が入眠に適した温度まで下がらず、寝つきが悪くなってしまします。
夜のウォーキングを好まれる場合でも、就寝時間・寝つきとの関係を考えて、2時間前までにはウォーキングが終わる時間帯で行うように心がけてください。でないと、本来、体にいいはずのウォーキングが逆効果になってしまいます。
食事とウォーキングの関係って!? 控えた方がよい時間帯
食事も睡眠とならんで、生活リズムや体内時計、心身のバランスを一定に保つのに大切な働きをしています。食事とウォーキングなどの運動の関係を把握し、避けた方がよい時間帯を知っておくことは、より効果的なウォーキングのために大切なポイントになります。
食事を終えて1時間以内のウォーキングは控える
食後すぐの運動が体に良くないということは、体感的に知っている方が多いかもしれません。
食事をすると、胃や腸での消化と吸収がはじまります。そのために、体中からたくさんの血液が胃や腸に集まるのです。胃腸の消化活動を活発にするために、自然とそのように働きます。
ところが、胃腸に血液が集まるべき時間帯にウォーキングをしてしまうと、筋肉にも血液が集まってしまいます。そうなると消化不良や腹痛の原因にもなります。
もっと激しい運動、たとえばダンスやサッカー、ランニングといった運動をする場合は、食事から2~3時間はあけた方が良いのですが、ウォーキングなどの軽い運動の場合は、1時間程度の間があれば充分です。
食事をする前の時間帯、空腹状態でのウォーキングは避ける
これは意外に思われる方が多いかもしれませんが、空腹状態でウォーキングなどの運動をすると、血糖値が大きく下がり注意力が散漫になっての予期せぬ事故や、めまいなどの症状につながることがあるので、注意が必要です。
中性脂肪の燃焼は血中のブドウ糖が消費されたあとに起こるので、食事前の空腹時だと脂肪燃焼効果が高まると考えがちですが、いきなり脂肪が燃焼されることはありません。先にブドウ糖が消費されて足りない分を中性脂肪を燃焼するで補い始めます。
スムーズな中性脂肪の燃焼につなげていくためにも、朝食前なら軽くゼリーを口にしておいたり、オレンジジュースを摂る、バナナを口にしておくなど、若干の糖質は補給してから始める方が効果的です。
ただし、先にも書きましたように満腹状態でのウォーキングもまた逆効果になってしまいます。空腹すぎず、満腹ではない状態、適度に糖質を補給した時間帯でのウォーキングがおすすめになります。
完全な空腹状態からウォーキングを始めることは逆効果になって、体に良くないということを覚えておきましょう。食事前の時間帯にウォーキングをする場合の注意点として覚えておきたいポイントです。
時間帯を適切に選んで、安全で快適なウォーキングを!
睡眠と食事とウォーキングの関係をみてきました。睡眠も食事も自律神経の働きに大きく関係しており、体調を適切にコントロールする自律神経の働きを整えることは、心身のバランスをとって快適に過ごすために重要なポイントです。
運動にもまた、自律神経の働きを整える作用があることで知られていますが、睡眠や食事による体と自律神経の働きを妨げてしまうような時間帯にウォーキングをしてしまうと逆効果になってしまいます。
適切な時間帯でウォーキングすることで、より効果的に楽しく安全にウォーキングができるように心がけるようにしましょう。
↓こんな記事も参考になりますよ。